お客様とともに
新たな価値を創造

奥谷金網ネットのホームページを開設後、皆様から多数のご注文、並びにお問い合わせをいただきました。お問い合わせの中で「商品の実物を見たい」というご要望が一番多く、また私共と致しましても「実物を見ていただきたい」という考えを従来より持っておりました。その第一歩として、神戸本社にショールームを開設いたしました。

ショールームでは約1,000点もの自社商品サンプルを常時展示しております。パンフレットやホームページでは伝えきれない部分も、来社いただくことで実際に商品を手にとって見ていただくことが可能となり、全国からのご来場をお待ちしております。

私たちはこのショールームを通して、「バーチャルとリアルの連携と融合」を促進させ、お客さまとともに新たな価値を創造してまいります。

日本発の本格的ショールーム

「ここが製造業のショールーム!?」と、一見するとブティックを思わせる外観に驚いていると、「内装作業をしている時、道行く人から『ここは何屋さん』ってよく聞かれましたよ」と話してくれたのは青年経営研究会のメンバーでもある取締役の奥谷忠彦氏。
従来の製造業・金網業界・町工場と言えば、汚い・油くさいイメージが定着しているので、いい意味でイメージを一新したかったそうです。ショールーム内に入ると工業用金網やパンチングメタルなど自社製品約1,000点が整然且つ機能的に展示されていました。 中には、百十余年の歴史を物語る思い出の品もディスプレイされていました。
「サンプル収集と展示方法には苦労しましたねぇ。特に展示方法についてはデザイン会社と細部に亘り何度も打合せをしました。お陰で訪れるお客様の反応は上々で、特に設計担当の方と相談に来られる方には好評です。」とお話されるだけあって訪れるお客様が見易い様、細やかな配慮が随所に見受けられました。
中でも上から吊り下げられる形でディスプレイされている「CGパンチング」と呼ばれる製品は通常、同じ孔径で規則正しく配列されているパンチングメタルとは異なり、様々な穴径を駆使してプレート表面に濃淡を作り出し、照明を当てる事により模様が浮かび上がる製品で東京・表参道ヒルズ近くの飲食店の内装にも採用されています。

奥谷「OKUTANI」のブランド化

新幹線N700系や高速試験車輌E955形、飛行機のスピーカーネット、更には個性的な車を出す事で知られる光岡自動車の小型セダン「ガリュー204」など、我々の生活の至る所に当社の製品が使われています。
また、1999年に販売サイト「パンチングワールド」を開設した事で、お客様が全国に広がりました。ホームページやカタログ等で製品を2次元で見て頂く事はありますが、一方で「実際に商品が見たい」とのお客様のご要望も多くありましたので、その声に応えたい気持ちは以前からありました。更にこれまで金網業界では、本格的なショールームと言うのは在りませんでした。
以上の事から、「他社との差別化」そして「奥谷:OKUTANIのブランド化」を図る意味でも「ショールーム開設」を決意しました。

営業スタイルの多様化

「ショールーム開設」を機に、これまでの「プッシュ型」の営業スタイルだけでなく、これからはお客様にどんどん足を運んで頂く「プル型」の営業スタイルも確立していきたいと考えています。

社員教育

昔のように「見て盗め」の時代から変わり、当社では近年「ものづくりの本質が分かっていないと営業活動も出来ない」との観点から、営業採用の新入社員は先ず全員が約1年間工場での研修を受け、その後営業部門に配属されてからカタログやサンプルを用いた研修を行ないます。そうする事により営業と製造のコミュニケーションが生まれ、より良い関係が構築されています。
また、製造担当社員は定期的に各部署を異動する事により、工程の流れの大切さを掴む事が出来ます。
今後は、この「ショールーム」を社員教育の場としても活用して行き、社員の更なるレベルアップに繋がればと願っております。

今回、お話を伺って奥谷氏の「ものづくり」に対する熱意が感じられました。この「ショールーム」が社内に新しい旋風を呼び起こし、今後の(株)奥谷金網製作所の更なる飛躍を期待します。

この事業は、神戸市より「神戸挑戦企業等支援補助制度」に選ばれました。
※「(社)神戸市機会金属工業会 記事より抜粋」